※仁王受け要素アリ生クリームプレイ

 

 

「ブンちゃん、おいで」
「なんかお前すごいことになってんな……」

呼ばれるままに仁王の方へ這っていくと甘い匂いに包まれる。足の間に入り込んで抱きしめられると丸井の体にも生クリームがついた。裸の仁王は体中に生クリームが塗りたくられていて、キスを交わしながら胸を撫でると生クリームの中に乳首が隠れている。

「ん」
「……おいしそう。食っちゃっていいの?」
「どーぞ。メリークリスマス、ブンちゃん」
「メリークリスマス!」

ちゅっと唇を離れて、生クリームにまみれた胸元に舌を這わせた。強張る仁王に楽しくなって、念入りにクリームを舐めとっていく。甘すぎない生クリームは丸井の舌も満足させたが、何より仁王の息が乱れていくのが嬉しい。いつも自分ばかりが興奮して仁王は冷静でいるから、新鮮でもあった。生クリームがなくなってもかたくなった乳首に吸いついて舌で弾いてやると、苦笑まじりに引き離される。

「クリームついとるよ」
「ん」

鼻先をなめられて自分の体もうずいているとわかる。熱い息を吐いて逃がし、目の前にある仁王の薄い唇に噛みついた。ひるんで開いた隙間から舌を差し込み、息苦しいほど必死にキスをする。仁王のぬるついた手が腰を撫でて思わず揺れた。

「ん、はぁっ」
「かわええの」
「はっ」

クリームをまとった手が丸井の胸を撫でる。触られてもいないのにかたくなった乳首を押しつぶすように触れられる。ささやかな痛みは快感だ。

「はぁ……ブンちゃん、下も」
「……うん」

体をかがめて生クリームでどろどろになったそこに手を添える。立ち上がった先がたっぷりあるクリームから顔をのぞかせていて、すでに先走りで濡れている。舌を這わすと甘くて、夢中で舐めた。

「はぁっ……ブンちゃん、おいしい?」
「うん。甘い」

そっか、と漏れる吐息混じりの声に、仁王も気持ちいいのだとわかる。満遍なくきれいにしてやろうと生クリームを追って舐めるが、そのたびに先走りが丸井の舌に触れた。頭を撫でていた手が髪を掴み、限界が近いことを知る。深くくわえ込んで締めつけ、舌先で刺激してやるとあっという間に口の中で達してしまった。いくらなんでも早すぎる。戒めのつもりでまだ出し切らないものを擦りながら吸ってやると仁王の足がはねた。それを押さえつけてなお、先端のくびれに舌を押しつける。

「ブンッ、やめんしゃい、こら」
「もうちょっとこらえろよ」

のどを鳴らして仁王に見せつけるように飲み込んで、萎えたものも手放さずにしごいてやる。きゅっと眉間にしわを寄せた仁王が愛おしい。

「気持ちよかった?」
「うん、よかった。ブンちゃん、もうっ……あっ、やめっ」
「もっかいぐらいならしてやるぜ。ほら、元気じゃん」
「あっ、ふぁっ」
「なにそれ……かーわいい」

高い声を上げた仁王にぞくぞくする。こんなに攻められるのに弱いとは知らなかった。顔を真っ赤にして耐えているのがかわいくて、今度は優しくしてやろうと唇を寄せた。

「じゃあ俺もブンちゃんを気持ちよくさせたるな」
「んっ!?」

背後から誰かに尻を鷲掴みにされたかと思えば、いきなりぬるりと指が入ってきた。ろくに慣らしもしていないのに一発で前立腺を突かれて体が跳ね上がる。慌てて振り返るとにやにや笑っているのは仁王だった。理解する前に正面の仁王に顔を引かれ、やって、と促される。その間にも後ろの仁王は更に生クリームを塗りこんでほぐしていき、着実に指を増やしては確かに丸井を攻め立てる。

「あんっ、そこっ、やだぁっ……!」
「ぐちょぐちょ。俺の舐めて興奮しとったんやねえ。ほら、まだ足りんって。もっと舐めたって」
「んぁ……」

頭を押さえつけられて再び仁王のものをくわえる。仁王が漏らす甘い声と、押し込められた生クリームが仁王の手でかき回される感覚に思考が奪われる。

「えろい体やの……もう、ええね?」
「ぁんっ!」

高ぶった仁王のものが一気に押し入ってくる。丸井にお構いなしに繰り返し奥まで突いてきて、いつもなら怒って蹴りでも入れてやるところだ。しかし勢いで倒れ込んだ丸井を正面にいた仁王が抱きとめ、誘われるままに唇を合わせた。腰を掴むのとは別の手が丸井の腿を撫でてその付け根に伸びていく。甘い匂いに頭の芯までしびれて、ぶるりと体が震えた。

「ふ、あむ……あっ!いやっ、やだっ」
「何が。こんなに絡みついてきよるのに」
「それはぁっ、ふぁ、あっ!」
「はぁっ……ブンちゃんやらしい顔しとる、かわええ。こっちも……」
「んあっ、ちがう、あんっ」
「がちがち……ああ、もう我慢できん。ブンちゃん俺の中にもちょうだい!」

大きく足を開いた仁王の姿にどきりとする。見たことのない霰もない姿に、興奮を隠せない。

「ブン太、ちょっと締めすぎ……」
「ブンちゃん、入れてええよな?」
「うあっ、あん!」
「ブン太ッ!」

 

「ブン太!」
「ふあっ!」

後頭部に走った痛みに顔を上げると母親がこっちを睨んでいた。辺りに漂うのは、何かが焦げたような匂い……

「オーブン調子悪いからこまめに見なさいって言ったでしょ!」
「あっ!」

慌ててこたつを飛び出して台所へ走る。開られたオーブンから白い煙が出て、見なくともケーキが何色をけしているのか想像はつく。嘘だろ、とその場にしゃがみこみ、ついでに自分も大変なことになっていることにも気がついた。母親に怯えながらもとりあえずはトイレへ向かう。
欲求不満、なんだろうか。確かに最近はしていなかった。時間に限らず気分が合わなかったのだ。お互いにそういうこともある、とわりきってきたが、こうなると自分を疑ってしまう。仁王がふたりだなんて、──おまけにあんな、ありえない姿。そもそも仁王に流されてしまった自分だから、こんな関係になってから深く考えたことはなかったが、もしかして自分も仁王につっこんでみたりしたいのだろうか。

処理を済ませて憂鬱な気分で、オーブンレンジからケーキになるはずだったものを取り出す。試しに切ってみると焦げた部分を除けば食べられそうではある。しかし人のうちへ持っていくつもりで焼いていたものだ。あきらめて買っていくことにして肩を落とす。

「あんた生クリーム泡立てちゃったの?」
「あ、うん」
「うちのクリスマスケーキは予約しちゃったし……」
「……あ、うん、いいよ。生クリームだけ持っていく」

 

 

*

 

 

「珍しいねえ、ブンちゃんがケーキ失敗なんて」
「焼いてる間に寝ちゃってさ。無事な部分でちっちゃいノエルにしたら俺が食う前に食われちまった」

けらけら笑いながら仁王は差し出したケーキを受け取り、丸井を迎え入れた。クリスマスの夜を家族以外と過ごすのは初めてだ。昼間は友達と大騒ぎしていたこともあったが、毎年夜には母親が手間をかけたディナーのために帰っていた。──今年は仁王に泊まりにこないかと誘われた。家族はそれぞれ恋人とだったりコンサートやパーティーにとでかけてしまうらしい。だからふたりきりだ。丸井の緊張を感じてか、仁王は頭を撫でてくる。優しい笑みに答えながらも脳裏に浮かんだ夢の中の仁王を慌てて振り払った。

「あとこれも冷蔵庫入れといて」
「ん?何?」
「ひ、秘密」
「ふぅん」

生クリームの入ったタッパーを手に、仁王は丸井と見比べた。まだ実行するかは迷っている。そもそもどう切り出せばいいのだろう。仁王にからかわれることは目に見えているが、一度思いついてしまった誘惑はなかなか捨てることができない。
予約していたチキンを取りに行って夕食にし、片づけをするともうあとはケーキを食べることしかすることがなくってしまう。もう今日のこのシチュエーションなら間違いなくセックスはするだろう。レーシングゲームをしながら妙に時間が気になってしまう。

「ん、もうこんな時間か。ブンちゃん風呂先どうぞ」
「……じゃあ、先に」
「え、何?一緒に入りたいって?」
「ばか!」

いつもの調子で返して風呂に向かう。まさかほんとに途中で入ってきたりして、そしたらクリームどうすんだ。そわそわしながら体を洗うが結局仁王に動きはなかった。じらされたように少し興奮してしまった自分を抑えて風呂から出ると、──仁王は大の字になって眠っていた。フローリングの床に直接転がり、珍しく熟睡している。シャツがまくれて横腹が見えた。

「……寝るか?」

聖なる夜を、恋人とふたりきりで過ごしているのだ。一晩中ふたりきりで何でもし放題のこの状況、仁王がしつこいほど好きだと繰り返す、この体を前にして?血管を何かが走る。丸井は黙って部屋を出て、冷蔵庫から生クリームのタッパーを手にして戻った。まだ夢の中にいる仁王の足の間に座り込み、ベルトを外してさっさと下着も下げてしまう。それでも仁王は反応しない。

──後悔させてやる。

まだ柔らかいものに手を添え、たっぷりすくった生クリームをまとわせる。そうして刺激を与えると少しずつ立ち上がり、眠る仁王も溜息を漏らした。いざやるとなるとややひるんでしまったが、一向に起きる気配を見せない仁王が腹立たしい。寝たふりをしているかもしれないと今更気づくが、それならば起きざるを得ない状況にするまでだ。冷たかった生クリームは仁王の体温になじんで溶けていく。それを追うように舌を這わせた。ひくりとはねた脚を押さえつけ、付け根から先へ向かって舐めあげる。横からちゅく、と吸いついて、一度仁王の顔を見た。体を伸ばして生クリームのついた指を唇に押し込むと、無意識なのか軽く吸われ、ぞくっと肌が粟立つ。

「……さっさと起きねえと、俺がお前につっこむぜ……?」

ささやいてみても反応はない。また足の間に戻り、生クリームを塗り付けて手を動かす。甘い匂いにつられてくわえてやると仁王が身じろぎ、逃げられないよう片足にまたがって座り直した。自分の興奮もはっきりわかって、仁王をくわえたまま自分のものをジャージの上から撫でるとかたくなってきている。

「ん……」

生クリームに負けない甘い吐息を耳にして、より深くくわえこむ。普段はしない行為だから慣れないが、寝ているせいか仁王の反応が素直でわかりやすい。
ぐぷぐぷと音がするのを意識すると恥ずかしくなって、口を離すと顎がだるかった。これでも仁王は起きないのだろうか。タッパーの生クリームを指先に取って舐めながら考えて、その指で陰嚢を撫でる。垂れてきた生クリームを広げるように撫でつけて、そろそろとその下へ指を這わせた。セックスは何度もしたが仁王のここには触ったことがない。クリームをたっぷりすくって指先になじませ、そのまま指を押し込む。ほぼ同時に起き上がった仁王に頭を叩かれる。

「コラァ!」
「イッテ、やっぱタヌキかよ」
「とんだサンタクロースじゃ。こら、やめい」
「やだ」
「ッ……」

顔を寄せて舌で陰嚢を転がしながら指を動かす。どこが前立腺かなど、自分の体で十分わかっているのだ。声こそしないが更にかたさを増したものを握ると思わず笑みがこぼれる。

「ばきばきじゃん。キモチイイ?」
「……ったく、なんかと思えば」
「こんなにかたくしやがって、気持ちいいんだろ?ココ」
「……男やからね」
「ふん」

指をゆっくり抜き差ししながら先走りをこぼす先端を擦りながら仁王の顔を覗き込む。頬は羞恥の色に染まり、寝ていたせいでゴムが緩んだのか、乱れた髪がかかる首までほのかに赤い。ずくんと体がうずく。──ああ、なるほど。あの夢の意味を理解する。
指を引き抜くと仁王が体の力を抜いたが、丸井がジャージを脱ぎ捨てると焦ったように後ずさった。すぐに追いかけて足の上にまたがって、勢い任せに仁王を押し倒す。

「ちょ、ブンちゃん悪かった、ちょっと仮眠のつもりだったんじゃ」
「やだ、待たない」
「ちょ、」
「大人しくしてろよ。慣らしてねえけど、いけるだろ。もう我慢できねえ」
「いやいやいや無理じゃろな、落ち着いて……ん?」

立ち上がった仁王のものに手を添えて、ぐっと腰を落とした。尻の谷間をぬるりと張りつめたものが滑り、ぞくぞくと緊張が走る。仁王が笑ったのがわかったが構わずに腰を揺らすと手が伸びてきて、尻を鷲掴みにされた。

「ほしいん?」
「うん」
「やらしい子やの、こんなもんまで持ってきて」
「んっ」

体を起こした仁王の首に腕を絡める。生クリームをすくった仁王の手が狭間を行き来し、そのままゆっくり指が侵入してくる。震える体を息を吐いてやり過ごすと唇を塞がれ、そのまま貪るようにキスをする。 指先の入ってくる異物感に確かな快感を見つけ、仁王を強く抱きしめた。

「……甘い」
「あっ、も、じらすなよッ」
「だって慣らさんと、締めすぎて痛いけん」
「……言っとくけど、生クリーム使ったらあとで全部食えよ」
「えっち」
「ばか」

焦ったような声が出てしまい、照れ隠しに仁王の手を払う。待ったも聞かず体を沈め、仁王のものを受け入れた。さすがに慣らしていない分痛みがないわけではない。それでもどこか感じる満足感に、きっと自分はだらしない顔をしているのだろう、仁王の視線から顔を逸らして抱きついた。しゃーないね、溜息をついた仁王に手伝われながら、根元まで飲み込んでいく。

「人の寝込み襲って、勝手にこんなことして、」
「あ……ん」
「もうぬるぬるんなっとる」
「ひっ、さしぶりなんだから、しょうがねえだろっ」
「俺こんなえろい子とつき合っとるとは知らんかったわ」
「あんっ!」

いきなり突き上げられて声が抑えられない。とろりと先走りで塗れたものにも仁王の指が絡み、ひとりでするのとは違う快感の強さに頭を振る。先端に爪を立てられて呆気なく達してしまったが、仁王は丸井の締めつけに眉をひそめただけで達したばかりの丸井の性器をいじり続けた。さっきまでの冷静さが嘘のように頭まで熱くなり、汗が滲んでくる。敏感な体はすぐに熱を集めた。

「おいしい?」
「あっ、ん、そこっ」
「ちょっと、キツいんじゃけど……」
「知るかっ、さっさと動け!」
「ったく……」

頭を支えられて床に寝かせられる。後で文句言うなよ、と最奥まで押し込まれ、縋るものを探して手が宙をさまよった。ぐんと叩きつけるように律動は再開し、仁王を引き寄せてキスをねだる。抱きしめて、今だけは仁王は自分のものだと強く思った。溶かされた意識で手に力を込める。

「あ、もっとッ、におっ」
「はいはい……ッ」
「あっ、あっ、イッ……」
「イく?」
「も、やばい、早く……ッ」
「……ん」
「んぁッ!」

仁王の手に導かれて精を放つ。締めつけから逃れるように仁王は腰を引いて、丸井の腹の上に欲を吐き出した。そのまま丸井の体に倒れ込み、荒い息を吐きながら抱きしめあう。

「……っあ〜……」
「……終わったあとにおっさんみたいな声出すの止めてくれん?あんなにかわいく鳴けるくせに」
「きもちい……」
「……ほんまに、寝起きにこんなん、疲れるじゃろ」
「どっちがおっさんだよ」

目尻に浮かんだ涙を拭い、胸を震わせて息を吐く。仁王の頭に手を添えてつむじに唇を寄せると汗のにおいがした。

「ブンちゃんえっちやね」
「お前が枯れてんだよ」
「床べとべとなんやけど……」

上半身を起こした仁王がタッパーを引き寄せて、生クリームを丸井の口に塗りつけた。それを舐め取ってキスをする。

「風呂行こうぜ」
「せやね。クリーム残ってるけどどうすんの?」
「……じゃあもう一回。俺2回イったからお前もしてやる」
「……俺もう出んよ」
「出る」
「ちょ、コラ!」

ぺろりと舌なめずりをした丸井を、仁王が止められるわけがない。

 

 

*

 

 

「ケーキ食うの忘れとったね」

冷蔵庫から出したペットボトルを受け取りかけて、仁王の言葉にはっとする。クリスマスなのにケーキを食べないなんて許されない事態だ。ある意味で食べたと言えるのかもしれないが。
風呂でもはしゃいでしまったので疲れたが、仁王の隣で手を伸ばしてケーキの箱を取る。中はいちごのショートケーキだ。食うの、と嫌な顔をする仁王に、そのまま手で掴んだケーキのひと口目を差し出した。ケーキを食べた口元についた生クリームを舐めとる。

「……俺しばらくケーキでオナニーできそうなんじゃけど。ブン太に見える」
「すれば?」
「怖いこと言うな」

自分でもケーキを食べて、その甘さに口元を緩める。やっぱりクリスマスはいちごのショートケーキがいい。ブッシュドノエルもクリスマスらしくていいけれど、クリスマスらしい赤が似合うのはショートケーキだ。

「……ほんまに、欲張りなサンタさんじゃ」
「安上がりでいいだろ?」
「ほんまにね」

簡単なキスを交わして、今度こそケーキに集中する。苦笑混じりに仁王が溜息をついた。

「ブンちゃんの体重が一番怖い」

 

 

081224