※生理とか妊娠とかの話をします。
悪魔が来たりて笛を吹く 1
「丸井、あの仁王とつき合ってるってマジ?」
「……うん」そう聞かれるたび、自分が悪いことをしている気になるのはなぜだろう。弁当を食べ終えて、丸井はデザートのプリンを口に運びながらうなずいた。お前勇者だな、友人の言葉に顔をしかめる。
最近つき合い始めた隣のクラスの仁王雅治のことは、それまでほとんど知らなかった。幼馴染の幸村と親しい女子の名前として知ってはいたが、初めてまともに姿を見たのはつき合い始める少し前のことだ。幸村から細いと聞かされてはいたが想像以上の体の細さに、今思えばかなり失礼なことを言ってしまったものであるが、それが今はつき合うことになったのだから不思議なものだ。
仁王は丸井が思っていたよりも「有名人」であったらしく、つき合いだした次の日からふたりが一緒にいる姿を見たというだけで一部では大騒ぎであったようだ。なぜ騒がれるのかわからなかったが、どうやらに王をとりまく噂は悪いイメージのものばかりであるらしい。
プリンにのっている生クリームをすくって口にしながら、友人に身を寄せる。「あのさあ、仁王の噂ってなんなの?」
「お前ほんとに何もしらねーの?ひとっつも?」
「俺おっぱい大きい女にしか興味なくて」
「ああ……それでなんで仁王に転ぶわけ?」
「……かわいかったんだからしょうがねえだろ」気持ちの悪い変態につきまとわれ、強がりながらも体を震わせていた。泣きもしないし助けも求めないのに、黙って丸井についてきた。かわいくない女だと思っていたのはわずかな間で、すぐに丸井の気持ちは揺れ動いてしまったのだ。
今となっては仁王に翻弄され、あのときのことも演技だったのではないかとさえ思ったこともある。うっかりそれを口にしてしまったときは殴られて、お前の悪いところは正直すぎるところと食いすぎるところだと幸村も一緒に説教された。
そんな丸井の回想も知らず、クラスメイトたちは顔を見合わせ、廊下に顔を出して辺りを確認する。「……仁王なら、体育だからって移動してた」
「……よし、いいか丸井、これはお前への指令だ」
「ハァ?」
「お前が仁王とつき合いだしたということは、仁王の真実をお前が暴き出すしかない」
「だからその噂を早く教えろって」
「……ほんとにしらねーんだな。……ほら、仁王って結構イイモノ持ってんじゃん」
「……あの体が?」
「体から離れろ。財布とか、そういうの!」
「ああ。あいつ好きだよな、ブランド物。もらい物っつってたけど」
「だから、それだよ。援交でつき合ってる相手に買ってもらってるんじゃねーか、ってさ」
「……まさか」どきり、とした。今まで考えたこともなかったが、ありうるかもしれない。お互いぎこちなくなるだけだからと仁王が複数の男と遊んでいたことについて話すことはない。しかし丸井が知る限り、ひとりはそこそこの収入がある独身のサラリーマンだった。幸村の話とも合わせると、少なくとも3人はいたらしい。まさか、ないない。声に出して同時に自分に言い聞かせる。
「でも結構男と歩いてるの見たってのあるよな」
「おっさんとかな」
「目立つ頭してるから別人ってのもねーだろ」
「ほっ、他には!?」
「ああ……あと、やくざの娘とか」
「へっ?」
「噂の男はみんな組みのやつらで、父親はやくざの親分だったけど今は塀の中、だとか」
「お前親父会ったことある?」
「……母親なら」服装も化粧も、言動も若々しいきれいな人であった。料理は苦手で、丸井の手料理を絶賛していた。確かに少し派手な人ではあったが彼女が極道の妻なのかと言われると違う気がする。会ったことはなくとも丸井の知らないところで父親は丸井の料理を食べて褒めていたと聞いたから、塀の中、ということはないはずだ。
「あとは、どっかの社長の妾の子とか」
「……ろくでもないのばっかじゃねーか。あそこ三人兄弟だからさすがにそれはないだろうけど」
「つーか丸井が知らなかったことの方が驚きだよ」あきれた友人たちが食事を再開する。自分は無意識にプリンを空にしていた。興味がないと噂も逃げていくのかもしれない。
「で?丸井クン」
「ん?」
「ヤった?」
「エ……」
「噂の仁王の体はどーでした?おっぱい星人の丸井クンとしては」
「……もったいなくてお前らに教えられるか!」
「仁王のことのろけられてもまったくうらやましくないこの不思議」
「なんか腹立つな……」昼間からの猥談の気配に近くの女子が逃げていくが、友人たちはお構いましだ。――今更言えるものじゃない。実は童貞だったので仁王に完全に主導権を握られ、あっけないほどでした――などと、情けなくて口にできるものではなかった。
「でも仁王ってすげーエロいらしいじゃん?」
「ま、ちょっと細すぎる気がするけど」
「俺あれぐらいがいい」
「現実を見ろ!」
「でもエロい顔するよなあ」
「遊んでる風のエロさな、いーね」
「お前ら人の女を変な目で見るんじゃねーよ」
「いやー俺はさ、やっぱ清楚な大人しい子がいいね!『電気消して』とか言われたい」
「キモい声出すな!でもちょっとわかる!」
「恥じらいは大事だよなー」恥じらい?
丸井の手からペットボトルが落ちる。ふたを開ける前でよかった。(あいつ、恥じらいってどこに置いてきたんだろう)
*
なるほど、どこか虚しい気持ちで仁王は目の前で喋り続けている男を見る。彼氏という確かな存在がいると、ナンパ男はこんなにうっとうしくなるものなのか。もはや喋っているものが言語なのかもわからないほど面倒くさい存在に思え、無視しよう、と決め込んで男の隣をすり抜ける。すぐにそれを読んでいたかのように腕を掴まれ、呪いの言葉を頭に浮かべた。
今日は幸村と買い物に出ていた。化粧がきれいにできて、新しい下着も買って、浮かれて丸井に連絡したら空いていると言うから夜を一緒に過ごすことになっている。今夜は何を作ってくれるだろうか。以前は気にも留めなかった食事をきちんっとるようになったのは、丸井の機嫌が悪くなるからだ。少しずつ自分が変わるのがむずがゆくて、それでも男に染まる自分が嬉しい思いもあるのは、血筋が悪いのだと言い訳している。
だから、今日は楽しい日になるはずだった。幸村が赤也と会うからと帰ってしまっても、それはささいなことだ。だというのに――男を振り返ってにらみつける。「手ェ離せ、ぶっさいくなツラ下げて歩くな。しゃべるな即刻消えろ」
仁王の暴言が予想をはるかに超えたものだったのか、男はかっと顔を赤くして腕を振り上げる。バカは単純ですぐに暴力に走るから困るな、顔を傷つけたら生まれてきたことを後悔させてやろう。しかし思った攻撃はなく、代わりに後ろから肩を引き寄せられる。目の前の男はぽかんとして、掴まれた自分の腕と仁王を見比べていた。仁王が視線を上げると、真田が男の手を掴んでにらみつけている。
「女に暴力とは感心できんな。仁王、こいつか?お前の彼氏とは」
「……ちゃうよ、こんな不細工」抱かれた肩が熱い。そばにある胸板、耳に心地よい低音。ヒッ、と悲鳴を上げた男は真田を振り払って逃げていく。それを追う素振りは見せず、真田は仁王を見て溜息をついた。
「まったく、お前もこんな時間に女ひとりでうろつくな」
「いや……まだ9時やし。じゃおうて、真田コーチこんなとこで何しとん?」身じろぎすると真田が肩に回していた手を離した。離れていった体温が惜しいなどと、どうして思えるのだろう。自分はもう、この男への恋を忘れたのだ。今は立派な彼氏がいる。
「蓮二に頼まれてな、買い物だ」
「そう……」
「家まで送ろう」
「え、ええよ、もうすぐやし」
「またさっきのようなやつに会ったらどうする。大体そんな格好をしているお前もよくない。そんなに肌を出していては体が冷えるぞ」
「あーはいはい、わかったから送って」先に歩き出すと真田はまだ文句を言いながらついてくる。隣を歩く存在に心臓が落ち着かない。今更乙女ぶってどうしようというのだろう。真田にとって、仁王はいつまでも手間のかかる小さな子どもでしかない。それは嫌というほどわかっている。
(でも、好きになったんは絶対俺の方が先やったのに)
真田を見る。話を聞く気のない仁王にあきらめたのか、今は口をつぐんでただ仁王の隣を歩いていた。
何年、片思いをしていたのだろう。彼が正式なコーチとしてつく前から、ずっと見ていた。――嫌な顔、しとらんかな。まだ女として見られたいと思うのは、未練があるからだろうか。気持ちを振り払うように口を開く。
「……柳さん、元気?」
「ああ、元気すぎるほどだ。大人しくしておけというのに今日もタンスの整理をしていた」
「暇なんじゃろ、誰かさんが忙しそうじゃけん」
「む……しかしな、生まれてくる子のことを考えるともう少し収入がな……」
「金なんかあとからついてくるもんよ。おとんは家におらんと、顔忘れられるぜよ。俺よう忘れたけん。知らんおっちゃんおるー、って」
「……女の子であるようでな。お前のような、よく気のつく子になればいいが」
「あ……あほう」仁王の言葉の意味が伝わらないままふたりは仁王の家についた。それじゃあ、追い返すように真田を見送ると焦った様子を見せる。知らずに不愉快な思いをさせたかと気になるようだ。仁王が気づかないうちに女として扱われている。どうしてこんな鈍感な男を好きになったのだろう。もうずっと前から、仁王は真田の前で女だったのに。
「あんな、実はこれから彼氏来るん。あんたみたいなおっさんとおって、援交しとるんか疑われたら最悪じゃろ?」
「おっ……む、しかしそうだな。ならば、またスクールで」
「ん。はよ帰ったれ」真田の背中を見送って泣きそうになる。もう乱されたくない。構わないでほしいのにテニススクールへ行けば真田はコーチとしてそこにいるし、スクールを変えないのは真田に会いたいからだ。ひどい矛盾に我ながらあきれてしまう。さっさと告白していれば、何か変わったのだろうか。
「仁王!」
はっとすると門の前に丸井がいる。自転車の音にも気づかなかった。愛車を残して丸井が門の中に入ってきて、厳寒に立ち尽くしたままの仁王を見て首を傾げる。
「どうした?」
「いや、俺も今帰ってきたん。待たせんでよかったなと思って」鍵を開けて中に入る。真田といるところは見られなかっただろうか。いや、見られたからといってどうだというのだろう。真田はただのテニスのコーチで、おまけに既婚者だ。子どもももうすぐ生まれる。やましいことは何もない。――何も、ないはずだ。
中に入るなり丸井に抱きついてキスをねだる。今そうしていないと足元から崩れていきそうで不安だった。舌を絡めて唇を吸い、甘噛みされて身を震わす。
「は……ブン太ぁ」
「……お前んち来るとセックスばっかしてる気がする」
「期待して来とるんじゃろ?」
「掴むな」半ば立ち上がったペニスを服の上から押さえつけ、やめさせようとした手を取って部屋へ向かう。妙に気が高ぶって頭が熱い。
部屋に入ると我慢できなくなったのは丸井の方で、ベッドに座るなり迫ってくる。ジャケットを脱ぎながらキスを受けて、抱き寄せられて唾液がこぼれるほど舌を絡めあう。気持ちが焦って丸井のシャツをまくって肌を撫でた。「……お前、恥じらいとかねーの」
「……そーゆープレイがええん?」
「プ、プレイとかじゃなくて」
「……恥ずかしいから電気消して?」
「……」丸井の目の色が変わってぞくりとした。仁王をベッドに倒して丸井が電気を消す。一瞬の闇に目が慣れない。ベッドの軋み、マットが沈んで気配がのしかかる。興奮した息が首を舐めて、男の手が服をたくし上げた。暴かれる。
「あ……」
鎖骨を髪が滑る。柔らかい胸の肉を吸われていやらしいことをしている意識に溺れる。体の奥に生まれる疼き、膝をすり寄せると膝頭が丸井の屹立に触れて、欲しくなる。唇と舌で胸を愛撫しながら手が下腹部を撫で、スカートをまくって中へ侵入する。下着の上からすでに湿った陰部を撫でられ、ぐっとシーツを握り締めた。足を開かされ、下着越しに指先が押し込まれてバカ、と漏らす。
「ちゃんと、直接触って」
「……やっぱ恥じらいと無縁じゃねえか」下着を避けただけで指が押し込まれる。濡れたそこはなんなく指を受け入れてしまった。すぐに中をかき回されて声を上げる。
「も、ちゃんと脱がして……んあッ」
抵抗も打ち消して指が増やされる。暗い中に響く水音とお互いの呼気で狂わされるような気がする。仁王の呼吸を奪うようなキス、乱暴なほどの強い力で胸を揉まれて指を締めつけた。
「……いつもより濡れてんぜ」
「あ、あん……待って、脱ぐけん」
「いいよ、どうせ見えねえし」
「よごれ、あんッ!あっ、そこッ……!」
「……ワリィ」いつもと違う状況に興奮しているのは、仁王だけではないらしい。ベルトの音を耳にしながら、指が離れていってしまい疼くそこに自分の手を持っていく。熱く濡れた中にこれから欲望が入ってくるのだ。のし上がってくる男を押して下着を脱ぐとその間も惜しむように足が開かれる。さらされた奥に立ち上がった熱が一気に押し込まれた。すがるものを探して腰を支えていた腕を掴むと手を握られてベッドに押さえつけられる。
「あ、ああ……ふぁ……キスして」
「ん」重ねられた唇を夢中で愛撫する。そうしなければ、――別の男の名を呼んでしまいそうだ。視界が暗いせいで受ける感覚が違うのか、それとも丸井が興奮しているからなのかはわからない。ただ体に受け入れたものはいつもよりも太く、仁王の中をえぐる。絡めた手の、テニスラケットを握ってできるかたさ、ぐいと押さえ込まれて奥まで深く入ってくるものに乱される。どうしよう、どうする?――真田に抱かれているかのような錯覚。明かりをつければいいだけだとわかっているくせに――
「んあっ!あっ、あ、」
「はッ……ッべ、イキそ……」
「早、あっ」痙攣する肉と質量、暑さで何も考えられなくなる。脱力した体が重なって、耳元の呼吸と合わせて体の力を抜いた。かたく目を閉じたせいかまだ闇に目が慣れない。男の下から抜け出して服を脱ぐ。隣に横になって荒い息を吐き出す体はまだ発熱していて、つばを飲んで裸になった。男の体を撫でて、鍛えられた腹筋に思わず笑みを漏らす。
手探りで萎えたものからコンドームを外して、濡れた性器を手におさめる。どうせ一度では終われない。足の上に座って体を倒し、音を立てて先端に吸いつく。何度もキスを繰り返してから手を上下させ、緩く立ち上がったものを口の中へ誘い込んだ。ゴムのにおいがする。そういえば外したコンドームをどうしたのか思い出せない。男の体は素直で、仁王に誘われるまま熱を集めていった。口の中で質量を増すものが愛おしい。体だけになってしまえば男なんて同じだ。唇で陰茎を挟んで締めつけて、うめき声が聞こえれば仁王の勝ち。熱い息と共に口から離し、唾液と先走りで濡れている側面を舐めていく。目が利かない分わざとぴちゃぴちゃと音をさせて、声を漏らしながら行為を続けた。そうしながら自分の膣に触れると敏感に、刺激を求めて待っている。――真田を落としたあの女、彼女はどんなセックスをするのだろう。あの堅物の精子を体の中に受けるには、きっと策が必要だ。それともあの男は案外マグロなのだろうか、このペニスのようにかわいく素直で、女に促されるまま射精してしまうのだとしたら、きっと仁王にも勝算はあった。
ゆっくり男にまたがって、呼吸を聞く。今何をされているかわかっているのだろうか。予想外の動きに翻弄されて手の中で震える性器の先を指先で強く抑える。
「……うん、ええか」
「は?……あッ」手で位置を定めて腰を落とす。間違いなく膣に男を受け入れて、仁王は笑った。笑っていた。遮るものは何もない熱い熱の塊を締めつけているのがわかる。前にしたときも強く思ったが、やはり直接合わさるのが生き物として正しいのだ。こんな行為に理性など野暮なだけで。
慌てたのは男の方で、起き上がろうとする体の胸を両手で強く抑えて、同時に根元まで押し込む。「仁王ッ」
「あかんよ、邪魔せんで。めっちゃ、きもちい」
「バカッ」
「あ、ええじゃろうが」大きく腰を揺らし、体内の熱をあおる。女の腹から出てきたくせにまた腹へ戻ろうとするから男はマザコンなのだ。静止の手を叩いて噛みつくようにキスをする。無意識なのだろうがぐんと突き上げられて、高い声が漏れた。結局気持ちいいくせに。
「仁王、やめろッ」
「あかん」
「ッあ!」つながった箇所を指でたどり、仁王の動きに合わせて揺れる陰嚢を弾いてやる。直接伝わってくる反応にふと優しい気持ちになって、手のひらの下にあった乳首をこねた。
「イく?俺まだやけど、ええよ。イかしちゃる」
「仁王!」
「んッ、まだおっきくなるんや?えっちやね。な、イって」
「あ、あ!」腰を押しつけた。またがった体が緊張して、弛緩する。体の中に広がる感覚は初めてのものだ、と思いながら、満たされた気分で自分の胸を撫でた。汗ばんだ体に興奮が残っている。しばらくして起き上がった体が自身を引き抜いて仁王をおろし、楔の抜けた穴からこぼれる精液が惜しく手足を閉じる。ベッドの軋みのあと部屋に明かりがついて、目に赤色が飛び込んだ。次の瞬間頬を叩かれて、痛みで思考が散る。
「何でお前はそうなんだよ!」
「……ブン太?」
「お前まさかまだピル飲んでんのかよ」
「……飲んどらん」
「ッ……じゃあなんでこんなこと!」怒りをあらわに、赤い顔で仁王をにらむ丸井を呆然と見上げる。――そうだ。自分と真田がセックスをするはずがない。
「……ブン太が電気消すから」
「は?」
「誰としとるんかわからんくなった」
「なッ……」
「お前がつき合っとるん、そんな女なんじゃ。嫌やったら、さっさと捨てぇ」
「なんだよそれ!……俺がバカだったってことかよ」
「そう言ったつもりはないけど」
「俺はなあ!」仁王の言葉を遮るように、乱暴に言葉は吐き出された。硬い拳をほどいて、丸井はズボンを直してベルトを通す。
「……お前の人生が変わるようなこと、簡単にしたくねえんだよ」
「……もう十分、変えられとるよ」父親以外の男に殴られたのは初めてだな、冷えていく体を感じながらぼんやり思った。あの厳しい真田でさえ、女には体罰を与えなかった。深く、溜息をつく。
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